娘に足をふまれて、小指のツメがタテ半分に割れました。もんぜつする私を見て、嫁は大爆笑しています。
散財してきたツケは思ったより大きいですね。どうも、フタデです。
「ビンテージドラムを買ってみたい」
こう思うドラマーはたくさんいます。私自身、これまでに数多くのビンテージドラムを所有してきました。
- スーパーラディック(1950年代、1960年)
- lm400(1960年代、1970年代)
- lm402(1970年代)
- lm404(1960年代、1970年代)
- Gretschドラムセット(1960年代、1970年代)
…などなど。
パッと思いつくだけでこれだけのものがあります。多くのビンテージドラムを手に取ってきた私なりの、ビンテージドラムへの意見を主観たっぷりでお届けします。
いらない。
現行品で良いです。理由は以下の2点です。
- あくまで中古なので、状態の良いものを探すのがむずかしい。
- 音に関しては、プロ、上級者はともかく、それ以外のレベルでは質の差を感じ取れない。
状態の良いものを探すのがむずかしい
たくさん買って思いましたが、状態の良いものを探すのは難しいです。特に私はフリマサイトやオークションで買っていたのでなおさら…。ストレイナーが壊れかけていたり、ネジ山がなめてしまっていたり、テンションボルトが曲がっていたり…、さまざまでした。
では、ちゃんとしたドラムプロショップにあるビンテージ品はというと、…高い。
キチンと商品の選定をし、メンテナンスがしてあるので妥当な金額ですが、どうしても高くなります。
ビンテージ品は、自力で探すと状態が悪く、店で買うとかなり高価、ということです。
値段ほどの音の良さがわからない

プロ、上級者は別ですよ。
でも私のような中級者レベルでは、値段の差を埋めるほどの感動はえられませんでした。
もちろん音自体は違いますよ。年代によっても変わりますし、音が軽くなったり、材質自体の変化から音が重くなったり。
でもその変化を現行品で全く表現できないかといえば…、そこまででもないかと。
例えばスーパーラディックは現行のlm400と確実に異なる音をしていましたが、じゃあlm400Bを買えば、同じような音が出ると思うわけです。
私にはいらないだけで、無価値なものではない
私には合いませんでしたが、ビンテージドラム自体が不要なものとは決して思いません。理由は以下の点です。
- 当時の音の再現度が高くなる
- 「楽器につくクセ」について理解できる
当時の音の再現度が高くなる
正直、私はそこまでのものを感じ取ることはできませんでした。ですが、良し悪しはともかくとして、現行品とビンテージで音が変わります。
音楽の歴史を学び、当時に思いをはせてプレイをする熱意のある方々からすれば、それは大きなメリットです。
また、現行品で当時の音を再現しようにも、そもそも「当時の音」を1度知っておかないと再現のしようがありません。その点からも、1度手にとる価値があります。
「楽器につくクセ」を理解できる
楽器には使っている人のクセがつく
ミュージシャン界隈でよく言われている言葉です。でも、正直ビンテージ品購入前の私にはピンときていませんでした。
「楽器にクセがつく?音でも変わるの?そんなバカな…」
ビンテージ品を買いあさった今なら、おおよそその正体の検討がつきます。
- 楽器使用者の楽器の扱い方によっては、テンションボルトやストレイナーが特定の位置から調整しづらくなることがある。
- ロックやJAZZなど、それぞれのジャンルのテンション感にチューニングレンジがかたよったドラムができる。
こういうことかな、と現在では理解しています。
私のような中級者にもわかるような明確なクセは、ビンテージ品のような長い年月を生き抜いた楽器でないとあらわれません。楽器のクセの正体の理解に、ビンテージ品は一役かってくれました。
ビンテージ品の収集は上級者向けだけど、1度は触れておいたほうがいい
最初に「いらない」っていっておいて、どっちやねん!…といわれそうですが、上級者やプロでなくても、ビンテージ品に1度ふれることは必要だと感じています。
- 当時はこんな音が求められていたんだ…。
- 「クセ」ってこういうことか!
- 言うほど現行品と音は変わらないかも…。
さまざまな気づきがあると思います。そのうえで、私のように「いらない」となるか「ほしい!」と沼に入っていくかは人それぞれです。
ぜひ1度、ビンテージドラムも手にとってみてください!
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